Act.4 クラピカ 後半
外に出た。
眩しいばかりの光が、クラピカを照らした。
ネオンのご機嫌は既に直っていた。外に出た途端にキョロキョロと辺りを見回し、
ショーウインドウをのぞき見た。
店に入っては出て、また店に入っては出る。それを繰り返した。
今日はネオンの付添人もいない。クラピカと二人きりというわけだ。
ネオンはことのほかご機嫌だった。
そして、10軒目かと思われる店を出たとき、クラピカの目に思いがけない光景が目に映った。
一際目立つ、あの長身。サングラスにスーツ姿。そしてあの鞄。
――――レオリオ・・・・・・・・・・・!。
「ネオン様、もう少し向こうに行きましょう。」
普段、他の者にこんなことをされればすぐに怒るネオンだが、相手がクラピカだからだろうか、
「良いわよ。」
と笑顔で言い、クラピカの手を握り返した。
レオリオを見た場所から少し離れた店の中で、ネオンは品定めをしていた。
そのとき、向こうからバショウが走ってくるのが見えた。
「クラピカ!遅れてすまねぇ。」
「いや。そんなことはいいんだ。それより・・・。」
クラピカは少し考え、バショウに耳打ちした。
「ん?おう、分かった。任せとけ!」
「すまないな。」
軽く礼を言って、クラピカは走っていった。
そして辿り着いた先は、レオリオと別れたあのホテル。
その管理人は、二人が別れたことを知らないので、すぐに合い鍵を渡してくれた。
その合い鍵を使い、部屋に入る。
クラピカの荷物は、出ていったときと同じ場所に置いてあった。
私が・・・いつ帰ってきてもいいように・・・か・・・・・?
クラピカは荷物をまとめ、ホテルを出た。