「レ・・・・。」
「好きだ。クラピカ。」
クラピカの言葉を塞いだ。

――――――好きだ・・・・・・・――――――

思いもしなかった言葉。

――――どうして・・・どうして・・・・・・・

思わず涙が零れた。途端に手で顔を覆った。
その涙は、止まることを知らないかのように、絶え間なく溢れ続けていた。
「ど・・・・して・・・・・・・・。」

「どうして・・・・お前達は・・そんなにも・・・。・・・・・っ。」

――――ヤサシスギル

「レオリオっ!」
叫んでクラピカはレオリオを抱きしめた。
「そう簡単に、オレ達は殺られねぇよ。」
そう言ってクラピカの頭に優しく触れた。
「だから、一人で無茶すんな。オレ達も仲間だろ?」
彼の言葉は、今まで張りつめていたクラピカの心を、優しく溶かしていくものだった。
「ふ・・・う・・・・・・・。・・・・っ・・・・・・。」
レオリオは、涙を流し続けるクラピカの顔を手で挟み、その唇にそっと口付けた。
しかし、離そうとするレオリオを何かが止めた。
クラピカが両腕をレオリオの頭に回していた。
そして、意識が遠のくような激しい口付けの後に、クラピカは呟いた。

「レオリオ・・・好きだ。好きだ・・・・好きだ・・・・・・・。」
涙を流しながら、レオリオの腕の中で、彼は呟き続けた。
レオリオはそんなクラピカの身体を強く、強く抱きしめた。
「オレも好きだよ。クラピカ。」


そのうちにクラピカは、泣き疲れてレオリオの腕の中で寝てしまった。
レオリオはクラピカをベッドに寝かせ、髪にそっと触れる。
伏せられた瞳から、涙の痕が伝っている。
「もうお前は一人じゃないから・・・。もう何処へも行くんじゃねぇぞ。」
その涙の痕を指で優しく拭いながら、レオリオは呟いた。


開け放たれた窓から、優しい風が吹き抜けていった。


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