Act.5 ゴン・キルア・クラピカ 中編


屋敷に着いた4人。
バショウは自分の部屋に戻っていき、ゴン、キルアの2人は大きな部屋に案内された。
部屋全体、ピンクで覆われている。
「私の部屋よ。」
自慢するかのように笑う。

3人はテーブルを挟んで椅子に座った。

コンコン

ドアをノックする音が響く。
「はーい?」
「ネオン様、お茶をお持ちしました。」
ゴンとキルアは、ドアの方を振り返った。

今の声は、クラピカの声?

2人は、まさかと顔を見合わせた。
「失礼します。」
と言って、お茶を持った青年が1人、部屋に入ってきた。
ゴンとキルアは目を見張った。
そして叫んだ。
「クラピカ!!?」
クラピカは顔を上げた。彼の瞳が大きく見開かれる。
「あら。クラピカを知っているの?」
ネオンは2人を見つめた。
「ネオン様・・・すいませんが、出てもらえませんか?」
クラピカはゆっくりと、怒りを静めた口調で話した。
「3人になるのは良いけど、此処は使わないでもらいたいわ。」
ネオンはクラピカと同じように、ゆっくりとした調子でそれに答えた。
「分かりました。」
クラピカはネオンに礼を言い、部屋を出ていった。ゴン、キルアもそれに続いた。


階段を上がり、1つの部屋の中へ通される。
クラピカの荷物が置いてあることから、おそらくクラピカの部屋だろうということは察せられた。
ゴンとキルアは椅子に座った。
クラピカがその前に座る。
その漆黒の瞳が、2人の視線を捕らえた。
2人は恐ろしく、激しい威圧感に襲われた。

クラピカの唇が動いた。
「何故・・・此処に来た?」
押さえきれない怒りが、言葉になって現れる。
その威圧感に襲われながらも、2人はネオンに会ってからのことのいきさつを話した。
「そうか・・・。お前達がこの屋敷に来たのは、偶然と言うわけか・・・。」
クラピカは納得した。しかし、彼はそれだけで元の鞘に収まるような人間ではない。
怒りは大きくなった。

「では、次の質問だ。何故お前達はヨークシンにいるんだ?私達はあの日、キルアを助けてから別れたはずだぞ。」
確信を突かれた。

沈黙が時間を制した。

しかし、それを破ったのはキルアだった。


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